地方と都会のガジェットリテラシー格差
先週はずっと東京に出張していました。
出張は結構好きです。身体的には疲れますが、会社にいるよりはずっと気が楽ですし、隙を見て息抜きもできますし。
ただ、出張日は一切残業代出ないのがネックなんですよね……
サテライトオフィスで作業している日なんかは簡単に超過勤務時間を算定できるんですけどね……
愚痴はさておき、本題。
空き時間を使って、久々に秋葉原のヨドバシカメラに行ってきました。
主目的はカメラコーナーの店員さんに悩み相談をすることなのですが、せっかく来たからには他フロアも物色しないと勿体無いので、いろいろ見て回って来ました。
湧き上がる物欲と、「荷物が重くなるからやめろ……後悔するぞ……」という理性の戦いは、何度経験しても飽きることのない、心踊る葛藤です。
家電量販店格差
都会の大型量販店にどうしてときめくのか、答えは明白です。
田舎の量販店には無いミドルクラス〜ハイエンドモデルが置いてあるからです。
田舎の量販店は、ガジェットギークな方々にとってはエントリー機しか取り扱っていません。
具体的に挙げられるところですと、私が住んでいる県で最大の某Y電機だと、
・外付けキーボードは5000円台が最高価格帯
・マウスは3000円台が最高価格帯
・Canonの一眼はkissX7iとEOS80Dのみ(フルサイズ機なし)、ミラーレスはM3のみ(M5入荷なし)
こんな感じの品揃えです。(生活家電はよくわかりません)
性能的にはエントリー機で十分なのだろうけど……
インターネット通販真っ盛りなこのご時世に、売れるかわからない高価な品を並べるのはリスクでしかないのは承知しており、田舎の量販店を責めるつもりは一切ありません。
普通に生活するには、エントリー機の性能で十分なのも事実です。
ただ、ミドルクラス以上のガジェットに触れられない環境というのは、果たしてどうなのでしょうか?
都会の住人達は、結局エントリー機を購入するにしても、高級機との比較を経てエントリー機を選ぶことになります。
一方で田舎の住人達は、エントリー機から選ぶほかありません。選択肢はメーカーの違いで、性能差はわずかです。
確かに、買おうと思えばインターネット通販で高級機を購入できますが、どういう違いがあるのかわからないものに、追加で数万円支払う決断はできません。というより、追加の数万円がどれほどの効用を生むのか、わかりません。
都会と田舎の格差に関しては方々で議論されているところですが、僕が個人的に深刻に思っているのが、この「ガジェットリテラシー格差」です。
趣味の領域?それとも……
以上のここまでの話を職場の飲み会で披露したら「黙れオタク」と一蹴されました……
確かにガジェットは「動けば十分」なのかもしれませんが、より上手く使ったり、物の良し悪しを見抜く目を養うには、ある程度高級品を触る必要があるでしょうし、こうしたリテラシーが役立つ場面も少なからずありませんか?
個人的な経験ですが、僕がかつて通っていた大学は、構内のパソコンが全てMacで、これまでMacを見たことすらなかった当時の僕は履修登録ができず、泣く泣く友人にやってもらいました。
周りを見回すと、僕と同じく戸惑う田舎者と、難なくMacを使いこなす都会っ子、という構造がありました。
思えば僕のガジェットへの執着はここから始まったのかもしれません。娯楽ではなく、危機感が源だったのです。趣味ではなく、生きるため、身を守る術を身につけるためにヨドバシカメラに通っていたのです……
ここまで極端な例はあまり無いでしょうが、似たようなケースが今日もどこかで発生しているのではないでしょうか?
以上、全然まとまらないのですが、田舎者にとって都会の量販店は夢のテーマパークなので、試用機に張り付いてても見逃してくれると嬉しいですね……