長狭物

社畜による情けない日々

【経験談】東京では通じない石川弁?3選

この時期になると、電車の待合スペースで旅行の相談をしている高校生集団を度々見かけます。

きっと高校三年生でしょう。バラバラの進路に進む前に、春休みを使って旅行に行くのでしょう。

 

自分は高校を卒業して上京したのですが、当時は単独で県外に出た経験すらほとんどなく、非常に心細かったです。

県外の人間の目から見た自分がどういうふうに映っているのかが全然わからず、慣れない標準語を懸命に話していた記憶があります。

ただ、自分では標準語だと思っていても、実際は石川県独自の言い回しだったせいで、聞き返されることもありました。

 

このブログを高校生が見ているとは思えませんが、手向けの言葉?として、個人的に意外だった「通じない石川弁」を紹介していきたいと思います。

 

雪すかし

まずは時事ネタ。

「石川って雪降るの?」という問いに対し、「豪雪じゃないけど降るよ。雪すかしは毎年やるよ」と返答したところ、高校生にもなって毎年そり遊びをしていると勘違いされました。

標準語として間違いないのは、「雪かき」です。

 

ズック・内履き

これは石川弁というよりも、もっとローカルな、特定の地域だけの言い回しかもしれません。

僕の周囲(少なくとも高校まで)は、靴全般のことを「ズック」と呼びます。

また、屋内で履く靴のことを、「内履き」と呼びます。

 

大学の教養課程の授業で体育があったのですが、それに使うための「内履きズック」をうっかり忘れてしまい、貸してくれないかと友人にお願いしたところ、「どんなものを借りたいのか全然解らない」と謝られました。

ズックは本当にどんなものかイメージできなかったようで、語感的に長靴か大型のバックパックのことかと思ったとのこと。

内履きは音的になんとなくわかったようですが、初めて聞いた言い回しだと話していました。

 

石川県外では、ズックではなく「シューズ」、内履きではなく「上履き」なんですね。

 

 

否定の「ん」

以上2つは笑い話ですが、最後のこれはトラブルになりかけました。

「今日の飲み会、行く?」という誘いに対し、「すまん、今日は行けんわ」と返したら、「ぼやかすなよ。やるのかやらないのか、イエスノーでどっちなんだよ」と怒られました。

 

これは最初、困惑しました。どうして「行かない」以外の意味に取られるのか、僕には理解できませんでした。

 

後日相手方に確認したところ、彼は「行けん」の「ん」を「いざ行かん」の「ん」と同じ意味だと捉え、僕の回答が「すまん、今日は行きましょう」という前後チグハグなものに聞こえたとのこと。

 

関西弁の「構わへん」の「ん」と同じ意味と捉えてくれ、と説明したところ、一応理解してくれましたが、否定の意味で『ん』というのは、古語の助動詞『む』(音的には『ん』)の存在を考慮すると奇妙だ」とぼやいていて、腑に落ちないようでした。

 

否定したい時には、しっかり「無い」と言うほうが無難ですね。