小売店側から見たプレミアムフライデーの実情
プレミアムフライデー導入から1年が経ちました。
過去にも記事にしているとおり、僕が勤める会社では「早く帰れ」という号令すらかからず、完全にスルーしている状態です。
お客さんへのサービス面でも、プレミアムフライデーを意識した取り組みはありません。シフトの手当てすらしておらず、通常の金曜日と同じ扱いです。
プレミアムフライデー導入前後で客入りに変化なし?
第四金曜日午後の客入り・売上高を、プレミアムフライデー導入前後で比較してみると……全然変化していません。
うちの場合は「田舎の観光地」という店舗立地のせいで、早帰りの影響が小さいのでしょうが、都心で店舗を構えている同業者に聞いてみても、「プラスに働いた」という声は全く聞きません。「少し期待したけど無意味だった」が大多数です。
月1日だけ定時より早く帰れたら、何したい?
第四金曜日の午後が休みになれば、僕ならまっすぐ帰宅します。
心身が仕事モードになっていうちに土日にやるべき雑事(主に家事)をこなし、あとはのんびりネットを見たり、平日深夜に録画していたアニメを見るでしょう。
この時間を外での遊びに充てようとは思いません。そんな元気も資金もありません。
僕の感覚が一般的だとは全然思いませんが、解放されるならとにかく帰りたい!という方、結構いるのでは?
在宅サービスは潤っているのかも?
今の所、プレミアムフライデー施策は
- そもそも月末は忙しく休めない
- 休めるならさっさと自宅に帰りたい
という現状を覆すには至らず、期待していたように「見込み客」が消費市場に出てきていないのでは?と思います。
小売側としては、現状の環境下で「プレミアムフライデー特別サービス」を提供しても、大元のパイ(見込み客)が増えていないので、ハイリスクローリターンです。競合店との単純な潰し合いになります。
導入から半年くらい経っても全然浸透しなかったので、「プレミアムフライデーへの参加を、補助金採択の必須条件にするのでは?」という不安があったのですが、今のところはそんな動きもなく、引き続き冷ややかに見ているだけのスタンスを続けたいと思っています。
小売・飲食は散々でしたが、在宅で楽しめるサービスは恩恵を受けているかもしれません。
ピザの宅配や、NetflixやAmazonプライムビデオのようなコンテンツ配信サービスとか。どうなんでしょう?