民法の対策【マンション管理士試験・管理業務主任者試験】
今回の受験で一番やられたのが民法です。
問題集とテキストを1周した時点では「もらった」と思いました。
正直、簡単だと思いました。
少なくとも宅建や公務員試験(地方上級)よりは簡単です。
問われる事項も基本的ですし、出題範囲も相当限定されています。
しかし、これは錯覚でした。典型的な後知恵バイアスです。
出題範囲が徐々に変わっている
問題集ではなく過去問そのものを年度別に解いていけばわかるのですが、マンション管理士・管理業務主任者ともに、民法の出題範囲が徐々に変化しています。
つまり、過去問を解いているだけでは、出題範囲をカバーしきれない(見たことない概念が飛び出してくる)のです。
問題が初見というレベルではなく、問われる知識そのものが初見なのです。
テキストも過去問ベース、新規出題には応じきれない
出題範囲の変化には、テキストを丸暗記しても対応しきれません。
なぜなら、テキストもまた、過去問で出題された範囲を中心に編集されているからです。
マンション管理士試験のテキストの民法部分は、民法全体(あるいは他の試験の民法のテキスト)と比べると、かなりコンパクトにまとまっています。
過去問で出題された範囲に絞って解説しているためです。
しかし前述のとおり、次の出題範囲が過去問と同じとは限りません。
初めて問われる分野、つまりテキストには書かれていない事柄が問われる可能性が非常に高いです。
要するに、市販テキストや問題集をいくら完璧にこなしたとしても、それらに載っていない事項が高確率で出題されるため、民法を得点源にするのは困難なのです。
民法対策:要点対策に特化or上位試験対策でカバーする
以上を踏まえると、民法の対策は大きく2通りに分かれるでしょう。
一つは、頻出事項に絞って対策して、深追いしないこと。
出題範囲が変わるとはいえ、ほぼ毎年出題される頻出事項もあります。
これらをしっかり押さえておいて、その他は諦めるのです。
点数でいえば、確実に半分得点するのを目指します。
もう一つは、より高難易度の民法問題が出題される資格試験の教材を使って勉強することです。
多くの受験生にとって民法が不安定要素であるなら、ここで得点できれば強みになります。
ただ、民法はものすごく範囲が広いし、深いです。
勉強効率は非常に悪いので、もともと民法の勉強をしっかりやっていた方や、上位の法律系資格を持っている方以外は、前者の方法の方が無難でしょう。