長狭物

社畜による情けない日々

【浅野川豪雨から10年】浅野川流域の現在(板ヶ谷・湯涌河内・医王山川エリア)

この度の西日本豪雨

お亡くなりになられた方のご冥福をお祈りするとともに、被害に遭われた皆様には心からお見舞い申し上げます。

 

『日本気候百科』という本を立ち読みしていたら、石川県の代表的な気象災害として、平成20年の浅野川豪雨が挙げられていました。

 

日本気候百科

日本気候百科

 

 

当時は東京に出ていたので、どれくらい雨が降ったのかも経験はしていませんが、話で聞く限りは平野部でもかなり降っていたようですね。

 

今年でちょうど10年経つということで、浅野川流域の現状を残しておきたいと思います。

 

超上流 板ヶ谷地区

浅野川の源流は、大きくは3つに分かれています。

その一つが、北部から流れてくる「板ヶ谷川」です。

平成20年の豪雨では、この流域で激しい雨が降り、砂防設備が壊れて土砂が下流まで流出していったとのこと。

観測データが見当たらず、詳細は分かりませんが、この流域で相当の降水があったものと思われます。

 

 

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川ぞいに大きな採石場があります。豪雨の際はこちらの設備もかなり流失したらしいです。

ここで一旦、流木や土砂がストップしたはずです。ここがなかったらもっと被害が大きくなっていたことでしょう。

 

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川の途中に何箇所か砂防堰堤がありますが、堰堤を通り越して、巨石が転がってきています。日頃から浸食作用の強い川なのだろうと思われます。

 

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見に行った日がちょうど雨上がりだったためか、斜面のあちこちに湧水がありました。

斜面がコンクリでしっかり塗り固められていることからも、このあたりが土砂災害危険エリアであることがひしひし伝わってきます。

戦国時代から続く交通の要衝とはいえ、危険な道であることには変わりないようです。

 

浅野川本川(河内谷川)

浅野川の本体(として条例で定められている)は、実は県道沿いを流れる板ヶ谷川ではなく、湯涌河内町の方から流れてくる河内谷川の方です。

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川のすぐそばに人家が並んでいます。こちらも浅野川豪雨の時はかなり出水があったようです。

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途中で堤防の材質が変化しています。詳細はわかりませんが、もしかしたら浅野川豪雨で壊れたのを修理したのかもしれません。

 

医王山川流域

さらに下流で合流するのが、医王山川です。

こちらは医王山方面に抜けていく県道209号に沿って流れる川です。

川自体は大して大きくないものの、県道沿いはかなり急峻な崖地帯になっていて、ちょっとした雨の後でも、崩落や湧水を見ることができます。

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浅野川豪雨の時は、こういう箇所が上流部で多発していたのでしょうね……